投資を始めて少し慣れてくると、「信用取引」という言葉を耳にする機会が増えます。
「元手が少なくても大きな利益を狙える」「効率よく資産を増やせる」と感じる人も多いでしょう。
しかし、結論から言うと投資初心者が信用取引に手を出すのはおすすめしません。
私はコツコツと資産3,000万円を築いてきましたが、それは信用取引を避けたからこそ実現できたと感じています。
この記事では、信用取引の仕組みとリスク、なぜ初心者には危険なのかを、わかりやすく解説します。
信用取引とは?仕組みを簡単に解説
「お金を借りて投資する」仕組み
信用取引とは、証券会社からお金や株を借りて取引する方法のことです。
現金だけで行う「現物取引」と違い、手持ち資金の約3倍まで取引できるのが特徴です。
たとえば、100万円の元手で最大300万円分の株を買える仕組みです。
一見お得に見えますが、「借金して投資している」という事実を忘れてはいけません。
信用取引の2種類:「買い」と「売り」
信用取引には以下の2種類があります。
- 信用買い(レバレッジをかけて株を買う)
株価が上がれば利益、下がれば損失。 - 信用売り(空売り)
株を借りて先に売り、後で安く買い戻す。下落で利益を狙う手法。
どちらも値動きが逆方向に動くと大きな損失につながります。
初心者が信用取引を避けるべき理由
1. 損失が「倍返し」になる仕組み
信用取引では、レバレッジが効く分だけ損失も増幅します。
たとえば100万円の資金で300万円分の取引をして、株価が10%下がると損失は30万円。資金の3割が一瞬で消えます。
このような「想定外のスピードで資産が減る」体験は、初心者にとって致命的です。
2. 追証(おいしょう)という恐怖
信用取引で最も怖いのが「追証(追加保証金)」です。
株価が急落して含み損が一定ラインを超えると、証券会社から追加の資金を入金するよう求められます。
もし対応できなければ、自動的に強制決済(ロスカット)され、
結果として大きな借金が残ることもあります。
3. 精神的なストレスが大きい
信用取引は常に相場を見張る必要があります。
たとえば夜中にNY市場が下がると、「明日の寄り付きで損するかも」と眠れなくなる人も。
私も昔、一時的に信用取引を試したことがありますが、
値動きが気になって、「お金を増やすどころか時間と心を削る」結果になりました。
4. 初心者が勝てる市場ではない
信用取引の短期売買では、プロ投資家やアルゴリズム取引と競うことになります。
数秒単位の値動きや決算予測を読み切るのは、長期投資家には不向きです。
証券会社やメディアは「チャンス」として紹介しますが、
実際に信用取引で継続的に利益を出している個人投資家はごく一部です。
信用取引でよくある勘違い
「レバレッジをかければ効率的に増やせる」
確かにうまくいけば利益は3倍になります。
しかし、失敗すれば損失も3倍。
これは「短期間で資産を失う可能性が高い」という意味でもあります。
「信用売りで暴落相場でも儲けられる」
理屈上はそうですが、相場の底を読むのはプロでも難しいです。
さらに、空売りには「無限損失リスク」があります。
株価が上がり続けると、買い戻すまで損失が拡大し続けるのです。
40代からの投資で信用取引を避ける理由
1. 「守る資産」を築くフェーズに入っている
40代以降の投資は「資産を守りながら増やす」段階です。
リスクを取りすぎると、生活や家族への影響も大きくなります。
信用取引での失敗は、精神的にも金銭的にもダメージが大きすぎます。
2. 長期・分散・積立が最強の戦略
私自身、投資信託を中心に積立投資を続けることで、
市場の上下に一喜一憂せず、堅実に資産を増やすことができました。
この戦略は「信用取引」とは真逆ですが、結果的に最も再現性が高い方法です。
3. 「退場しないこと」が最大の勝ち
投資の世界では、退場=資金が尽きることを意味します。
信用取引は短期間で退場リスクを高める行為です。
まずは現物投資やインデックスファンドで「続けられる投資習慣」を作りましょう。
信用取引が向いているのはどんな人か?
あくまで参考までに、以下のような人だけが検討対象です。
- 相場歴5年以上で、テクニカル分析に慣れている
- ロスカットルールを徹底できる
- 損失が出ても生活に影響しない余剰資金がある
しかし、これに当てはまらない限り、信用取引は「学ぶ対象」ではあっても「実践する対象」ではありません。
まとめ:信用取引よりも「続けられる投資」を
信用取引は「短期間で大きく儲けたい人」に魅力的に映ります。
しかし実際には、初心者が最初に手を出して失敗する代表的な手法です。
私がこれまで資産を増やせたのは、
「派手さよりも安心感」「一発逆転よりも継続の力」
この信念で積立投資を続けてきたからです。
これから投資を始める方も、まずはつみたてNISAやインデックス投資など、
シンプルで続けられる方法から始めましょう。
信用取引は、投資経験を積んだあとに「理論を学ぶ」程度で十分です。