投資の世界でよく耳にする「利回り」は、投資したお金がどのくらいの割合で増えるかを表す指標です。
たとえば100万円を投資して1年後に105万円になった場合、利回りは5%となります。
利回りはシンプルですが、実際の投資商品ごとに「期待できる利回り」や「リスクの大きさ」が異なるため、初心者にとっては理解しておくことがとても大切です。
利回りの基本的な計算方法
利回りは次の式で表されます。
利回り(%)=(利益 ÷ 投資額)× 100
例:100万円投資 → 1年間で5万円の利益 → 利回り5%。
ただし、これには「単利」と「複利」があります。
- 単利:元本に対してのみ利息がつく
- 複利:元本+利息にさらに利息がつく
特に複利は長期投資で大きな効果を発揮します。アインシュタインも「人類最大の発明」と呼んだと言われています。
投資初心者が利回りを考えるときのポイント
利回りだけに注目しない
初心者が陥りやすいのは「利回りが高ければいい」という誤解です。
利回りが高い商品は、それだけリスクが高い可能性もあります。
たとえば年利10%をうたう投資案件は、裏を返せば「大きな損失リスク」も抱えているケースが少なくありません。金融庁も高利回り商品に注意を呼びかけています(参考:金融庁「オイシイ投資話にご注意!」)。
利回りの「目安」を知る
- 銀行預金:0.001%〜0.002%程度(ほぼゼロに近い)
- 国債(日本):0.5〜1%程度
- 投資信託(インデックス型):年率3〜5%程度が一般的
- 不動産投資:地域や条件により3〜6%程度
- 株式(配当+値上がり益):平均で年率5〜7%程度
このように、利回りの水準を知っておくと、自分の投資に「現実的な期待値」を持つことができます。
具体的な利回りの実例と注意点
インデックス投資の利回り
私自身も中心にしているのは「インデックス投資」です。
過去の米国株式市場(S&P500)の平均年利回りは約7%とされています。もちろん毎年必ず7%ではなく、プラス20%の年もあればマイナス30%の年もあります。
長期で見れば平均して右肩上がり。これが「コツコツ投資」の強みです。
高配当株投資の利回り
「安定した配当」を狙う高配当株投資も人気です。
日本株でも3〜4%の利回りを期待できる銘柄は多く存在します。
ただし、企業業績が悪化すれば減配や無配になるリスクもあります。配当だけでなく、企業の成長性も確認することが大切です。
不動産投資の利回り
マンション経営やアパート投資では「表面利回り」と「実質利回り」があります。
初心者は「管理費や修繕費、空室リスク」を差し引いた実質利回りを確認しましょう。
利回りとリスクのバランスを考える
安心できる利回りはどのくらい?
初心者が安心して目指すべき利回りは「年率3〜5%」程度と考えるのが現実的です。
これはインフレをカバーしながら資産を少しずつ増やせる水準です。
利回りとリスクの関係
「リスクとリターンは表裏一体」。
利回りが高いほど損失リスクも大きいことを理解しておきましょう。
私自身も20代の頃、株で高利回りを狙い、結果として大きな含み損を抱えた経験があります。
今は「焦らず着実に」をモットーに、年3〜5%の安定した利回りを重視しています。
投資初心者におすすめの学び方
シミュレーションで体感する
利回りを理解するには、シミュレーションが効果的です。
たとえば毎月3万円を利回り5%で20年間積み立てると、元本720万円が約1,230万円に増えます。
少額投資で慣れる
いきなり大金を投じる必要はありません。
最近は100円から投資できる投資信託もあります。小さく始めて、利回りの感覚を身につけるのがおすすめです。
まとめ:利回りを正しく理解し、安心の投資を
投資初心者にとって「利回り」は資産形成の道しるべです。
ただし「高ければいい」ではなく、「リスクとバランスを取る」ことが大切です。
- 年率3〜5%を目安にする
- 複利効果を意識して長期投資する
- 利回りの数字だけでなくリスクも確認する
40代からでも遅くありません。私自身も「無理せず・焦らず・着実に」をモットーに、資産形成を続けています。
あなたもまずは小さな一歩から、安心できる利回りを目指してみてください。